今回は、バリアフリーに配慮したマンションを選びたい方に向けて、チェックポイントを紹介します。
「バリアフリーな住宅を選びたいけど、物件を選ぶときにどこを見ればいいのか不安……」という方に、特にこれだけは見ておいていただきたい代表的なポイントをまとめてみました。
バリアフリーマンションとは?
そもそも「バリアフリー」という言葉は、「バリア(Barrier)=障壁」から「フリー(Free)=解放」されるという意味の言葉です。
マンションの場合、生活するうえで障壁になる(邪魔になる)部分を極力排除したり、障壁をカバーするための設備を付けている物件を「バリアフリーマンション」と呼びます。
特に、ちょっとしたケガが原因で深刻な結果を招く恐れがある高齢の方や障害をお持ちの方がいる場合、「バリアフリーマンションを選ぶ」という視点は重要です。
では、特にどんなポイントに注意して選べばいいのでしょうか。
次から「部屋内(専有部分)」「共用部分」という2つの場に分けて解説します。
部屋内のバリアフリー
マンション生活で大部分の時間を過ごす部屋(専有部分)では、「部屋内を負担なくスムーズに移動できるか」が特に重要なポイントとなります。
床の段差
部屋の中に段差が設けられていないかどうか、注意しましょう。
特に気をつけたいのはキッチン、バスルーム、脱衣所といった水回り系の部分で床に段差が設けられていないかという点です。
最近の物件は、全体的に床がフラットになっているところが多いですが、中には水回りの部分だけ床下に配管を通す関係でちょっと高くなっているというケースもあります。
廊下幅
・壁に設置した手すりをつたって歩く
・車いすで移動する
といった場合、廊下の幅を事前にチェックしておく必要があります。
手すりを使って歩くなら幅78cm以上、車いすなら幅85cm以上が望ましいとされているからです。
引き戸
部屋と部屋を移動するにあたって、戸(ドア)のタイプは重要なポイントです。
具体的にいえば、横に引く動作だけで開け閉めができる「引き戸」が、よりバリアフリーの観点からいえば望ましいと考えられます。
角や出っ張り
特に、脱衣所など狭い部分では、角や出っ張りの有無に注意しましょう。
転倒した際にぶつかりやすく、人によっては重大なケガにつながる可能性があるためです。
共有部分のバリアフリー
特に外出することが多い場合、共用部分においてバリアフリーの配慮が行き届いているか否か、しっかりチェックしておきましょう。
エントランス
最近は多くの物件がエントランスのドアを自動ドアにしていますが、中には手動のところも見られます。
また、エントランスに段差があるもののスロープが用意されていないというところは要注意です。
廊下(外廊下)
部屋内と同じく、「幅の広さ」は要チェックです。
その他、
・床がすべりやすい素材ではないか
・照明は明るいか(足もとが見やすいか)
などの点もチェックしておきたいところです。
エレベーター
今や、ある程度の階数がある分譲マンションならエレベーターは欠かせない設備ですが、バリアフリーの観点から使いやすいものであるかどうか、あらかじめチェックしておきましょう。
たとえば、車いすで乗り込むことができ、なおかつ方向転換なども余裕を持って行えるスペースがあるかどうか確認しておく必要があります。
駐車場
駐車場の場合も、重要なのは「スペースの広さ」です。
車いすで乗り降りしやすいスペースが1台ごとに用意されているか、確認しましょう。
また、駐車場の出入りがしやすいようスロープが設置してあるかどうかも重要なポイントです。
まとめ
今回の記事では、バリアフリーマンションのポイントについて紹介しました。
現在、家族に高齢の方や体に障害をお持ちの方がいる場合はもちろん、長く住む可能性があるマンションだからこそ、バリアフリーのことは誰もがきちんと考えておくことが必要です。
物件を探す際には、今回の記事を参考に、ポイントを押さえたマンション選びを心がけましょう。