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2024.12.25

マンションの配筋とは?各種の特徴とメリット・デメリットをご紹介!

そもそも「配筋」とは、文字通り「鉄筋を配置すること」を指します。
鉄筋コンクリート造が圧倒的に多い新築マンションの場合も、建築の過程で配筋が重要なポイントとなるのですが、実は、マンションの配筋にはいくつかの種類があります。

配筋

今回は、そんなマンションにおける配筋の種類について解説します。
それぞれの特徴や、メリット・デメリットについてまとめてみました。

壁の配筋とは?

鉄筋コンクリート造のマンションを建てるにあたり、壁を作るには鉄筋を仕込んだコンクリートが建材として使われますが、配筋にはいくつかの種類があります。
ここでは、代表的な3種類の配筋を紹介します。

シングル配筋

そもそも鉄筋コンクリートとは、コンクリートの中に鉄筋を「縦の筋」と「横の筋」で“碁盤の目”のように組み合わせて仕込んだ建材を使用するものです。
シングル配筋とは、そんな鉄筋をコンクリート内に1列のみ配置することを指します。
ただし、最近のマンションではほとんど採用されていません。

ダブル配筋

コンクリート内に鉄筋を2列配置するものです。
シングル配筋に比べて耐力が高いという特徴があり、近年、多くの物件でダブル配筋が採用されています。

千鳥配筋

千鳥配筋も、ダブル配筋のように鉄筋を2列配置します。
ただし、単純に鉄筋を2列配置するのではなく、横の筋をずらして2列配置するのが特徴です。
断面図を見ると、2列の横の筋が互い違いになります。

各配筋のメリットとデメリット

ここでは、「シングル配筋」「ダブル配筋」「千鳥配筋」それぞれのメリット・デメリットを解説します。

配筋

シングル配筋のメリットとデメリット

【メリット】
・施工が簡単
・薄い壁に対応できる

鉄筋を1列のみ配置するため、ダブル配筋などに比べると施工が簡単であるというメリットがあります。
また、薄い壁にも対応できるのもメリットのひとつです。

【デメリット】
・鉄筋量が減る分、耐力が低い
・ひび割れの原因になる

ダブル配筋を比べた場合、単純に鉄筋の量が半分となります。
耐力はダブル配筋よりも小さくなるため、ひび割れが起こる原因になります。

ダブル配筋のメリットとデメリット

【メリット】
・シングル配筋に比べて耐力が高い
・ひび割れが抑えられる

シングル配筋に比べて鉄筋の量が増えるため、耐力が大きくなります。
結果的にひび割れも起こりにくくなるため、現在のマンションではダブル配筋が主流となっています。

【デメリット】
・建材の厚さが必要
・シングル配筋に比べてコストが高い

2面の鉄筋が必要になるため、ある程度の厚みが必要です。
また、鉄筋やコンクリートの量が増えるため、コストが増えるという点もデメリットといえます。

千鳥配筋のメリットとデメリット

【メリット】
・壁を薄くしなければならない場合も対応できる

鉄筋の横の筋が互い違いになるため、ダブル配筋では対応できない薄い壁でも活用できます。

【デメリット】
・コストがかかる

シングル配筋などに比べると、コストがかかる点はデメリットといえます。

まとめ

完成したマンションからは見えない配筋ですが、それぞれにメリット・デメリットがあるため、住まいを選ぶ際の判断材料のひとつになり得ます。
マンションをお探しの際は、「配筋の種類」にも注目してみてはいかがでしょうか。