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2023.04.28

最近注目されているマンションの「第三者管理方式」とは?メリット・デメリットを解説

今回のテーマは、最近のマンション業界で注目されている「第三者管理方式」です。 分譲マンションでは、区分所有者(各戸の住人)の代表によって構成される理事会が、マンションの維持管理などを行う仕組みになっていますが、それぞれ仕事や家庭がある中でマンション管理に関わるのはなかなか大変……という中で注目を集めているのが「第三者管理方式」です。
ここでは、
・第三者管理方式とは具体的にはどんなものなのか?
・第三者管理方式を導入することで考えられるメリットやデメリットとは?
といった点についてまとめてみました。

第三者管理

第三者管理方式とは?

冒頭でも触れたように、従来のマンションの管理運営は区分所有者から選ばれた役員によって構成される理事会が取り仕切るのが一般的でしたが、最近では、マンションに住む区分所有者ではなく、マンション管理に関するノウハウを持つ専門家を迎える第三者管理方式を導入するところが増えています。
マンション管理士や弁護士といった人たちを理事会役員として招くのが一般的です。

なぜ今、第三者管理方式が注目されているのか?

外部から理事会役員を招くという第三者管理方式が注目されている理由としては、「役員を区分所有者から選ぶのは限界がある」ということが挙げられます。
理事会役員は従来、区分所有者が持ち回りで担当するというのが一般的でしたが、仕事が忙しくて手が回らない人が多かったり、少子高齢化が進む中でそもそも役割を担える人が少ない状況にあります。
そんな中、外部から専門家を招くという方法が注目されているのです。

第三者管理方式の3つの種類

第三者管理方式には、
(1)理事・監事外部専門家型
(2)理事長外部専門家型
(3)外部管理者理事会監督型
といった3種類のものがあります。

このうち(1)と(2)は似たようなもので、マンション管理のもろもろを外部の専門家に丸ごとお任せするというタイプのものです。
一方の(3)は、外部の専門家を管理者として招いて業務を担当してもらい、その仕事ぶりをマンションの理事会が監視・監督するというタイプものを指します。

第三者管理方式のメリット

・区分所有者の負担が減る
・専門家に任せることで適正な管理ができる
といったことが主なメリットとして挙げられます。

仕事が忙しかったり、高齢化が進んでいたりといった中で管理業務に耐えうる人材がいない場合、理事会の役員の選出に時間や手間がかかるなどして負担が大きくなってしまいます。
第三者管理方式を導入することで、それを軽減することができるようになるのです。
また、専門家を招くことでより適正なマンション管理ができるのも見逃せないメリットといえます。

第三者管理方式のデメリット

・専門家を招く分、管理費が余計にかかる
・以前の管理方式に戻すのが難しくなる
といったことがデメリットとして考えられます。

外部から専門家を招く場合は、当然ながらその専門家に支払う報酬が必要になります。
これはマンションの管理費から支払われることになるので、第三者管理方式導入以前よりも高額になってしまうことが考えられます。
また、第三者管理方式を導入している間は専門家が一切の業務を担うことになるため、区分所有者の間で管理運営に関するノウハウが継承されない点に注意が必要です。
いざ何らかの理由で第三者管理方式を辞めようという話になったとしても、戻すのが難しくなってしまいます。

報酬

まとめ

今回は、マンションの管理を外部の専門家に依頼できる「第三者管理方式」についてまとめました。
管理費が高額になる等のデメリットはあるとしても、面倒な管理業務をお任せできる点に魅力を感じる方は多いでしょう。実際のところ、最近ではこの方式を導入するマンションが増えています。
とはいえ、自分たちが所有する住まいであるわけですから、「管理は丸ごとお任せして無関心に過ごす」というのは考えもの……。
第三者管理方式を導入しているマンションであったとしても、きちんと管理がなされているか、どのような管理業務を行っているかなど、常に関心を持って見る姿勢を持つことが重要であるといえるでしょう。