まだ完成していない新築マンションを購入するかどうか決めるにあたり、大いに参考になるのが「マンションギャラリー」です。
実際の住まいをイメージしやすいよう、1戸分の内装・設備をあらかじめ作って用意している施設のことを指しますが、「それっていわゆる“モデルルーム”なんじゃないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
そこで、今回の記事ではマンションギャラリーならではの特徴や、モデルルームとマンションギャラリーとの違い、事前に見に行くメリットなどをまとめました。

マンションギャラリーとは?
マンションギャラリーとは、文字通りマンションのギャラリー(展示場)を指します。
ある不動産会社が手がける完成前の新築マンションについて、1戸分の内装・設備を実際に見て確認できる施設のことです。
そもそも新築マンションは、建築中に販売を開始するケースが多いです。
しかし、そのままでは「実際に“商品”を見てから購入する」ということができないため、不動産会社はマンションギャラリーを作って購入を考えている人にアピールしています。
マンション1戸分を再現し、実際の住まいをイメージしやすいように家具を設置したルームを用意しているのが基本です。
さらに、宣伝映像が流れるシアタールームや、建材のサンプルを展示しているところもあります。
また、ひとつのマンションギャラリーで、複数のマンションブランドの展示を行っている大手の不動産会社もあります(自社が手がけるブランドを一挙に紹介する施設です)。
マンションギャラリーのメリット・デメリット
メリット | ・実際の内装や設備を事前に確認できる ・事前に家事動線などをイメージしやすい ・複数ブランドを比較できるマンションギャラリーもある |
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デメリット | ・好アクセスの都心部にあることが多い(立地条件などを確認しづらい) ・日当たりや眺望を確認できない ・共用部分を確認するのが難しい |
メリット
最大のメリットとしては、マンション完成前に内装や設備を確認し、実際に中を歩いてみることで家事導線などを確認しやすい点が挙げられます。
また、複数ブランドを展開している大手不動産会社のマンションギャラリーでは、1ヶ所のギャラリーで複数のブランドのモデルルームを見て比較検討できる場合があります。
デメリット
基本的に、マンションギャラリーはアクセス良好な都心に用意されていることが多く、実際の物件があるエリアとは離れているケースが少なくありません。
物件の内部を確認することはできますが、立地条件やアクセス状況をマンションギャラリーだけで確認することはできないわけです。
また、日当たりや眺望、共用部分(エントランスやエレベーター、廊下など)を確認するのが難しい点もデメリットといえるでしょう。
ただし、最近ではVR(仮想現実)・AR(拡張現実)の技術を用いてマンションの共用部分を映像で体験できるマンションギャラリーも増えています。

モデルルームとの違い
マンションギャラリーとモデルルームはまったくの別モノを意味するわけではありません。
いわば、『マンションギャラリーはモデルルームの機能を備えた施設』と表現すべきものです。
マンションのモデルルームは、単にマンション1戸分の内装・設備を再現したルームに過ぎません。
一方のマンションギャラリーは、すでに紹介したようにシアタールームや建材のサンプルなども確認でき、より幅広い情報にアクセスできます。
マンションギャラリー見学時に注意すること
・事前に予約を入れておくのがおすすめ
・有償オプションコミコミの展示ルームを用意しているケースが多い
・他の見学者をチェックすることで“隣人”を想定できる
特に人気が高い物件は、日によって混雑して待ち時間ができる可能性があるため、事前に予約をしておくのがおすすめです(予約制のマンションギャラリーも少なくありません)。
また、マンションギャラリーで見ることができるモデルルームは、見栄えを良くするために有償オプションを複数盛り込んでいる場合があります。
見学の際は、内装・設備は標準なのかオプションなのかを確認しましょう。
さらに、マンションギャラリーを訪れている人たちの顔ぶれを(さりげなく)チェックしておくのもおすすめです。
あまりジロジロ眺めるのは避けるべきですが、マンションを購入した場合は“隣人”になる可能性がある人たちですから、いざ住み始めたとき、住み心地の良しあしに関わる可能性があるのです。
まとめ
今回は、マンション購入に先立って見学できるマンションギャラリーについて解説してきました。
見学に行く際は、単に内装や設備に見とれるだけでなく、実際の住まいを想定することが大切です。
実際に住む場合に持ち込むであろう家具を当てはめてイメージすることが重要ですし、カメラやメモ帳、採寸できるメジャーなどを用意しておくのもおすすめです。